電話

もうすぐお披露目できると思うのですが、昨年6月から作り始めたクロスステッチの風景画が完成に近付いています。昨日から主人はまた日本へ出張に行き、息子と二人なので家事を手抜きして、一日中チクチク。そんなことをしながら、父のことを考えています。書きだすとキリがないくらいの後悔があるのですが、今日は電話の話を。
震災の後、父に電話をかけました。少し話をして電話を切った後、今度は父から電話がありました。実は、アメリカに来てからは時差もあるため、いつも私から電話をかけ、父から電話をもらったことはありませんでした。その電話で父は、最近体の調子が良くないので、私に一度帰ってきて欲しいのだが無理だろうか?と言いました。急を要する感じではなかったので、予定していた夏よりは早く帰るようにするからと話して電話を切りました。この電話が父と話した最後となりました。
この一年、自分からかけてくることがなかった電話。私に電話をしてきたこと自体がSOSだったのだと気付いたのは、父が倒れてから。あの時、私がすぐに帰国していれば、父が倒れたり亡くなったりすることはなかったのではないのかと悔やまれます。
イヌリーヌを連れてお散歩する住宅地内は春爛漫。色とりどりの花が咲き乱れています。私も少しずつ、自分の気持ちを整理しながら、前に歩き出さなきゃと思います。