末っ子の一年

私が11月に一時帰国をした時、一緒に日本に行きたいと言っていた末っ子ですが、ちょうど英語の生活に慣れてきた頃だったので、日本に帰るとまた「日本語脳」に戻ってしまうからとなだめて、連れて帰りませんでした。
父が倒れ、私が日本へ帰ると告げた時、「僕も一緒に行く。」と言ったのですが、学校もあるしと思い、置いて行きました。2日の土曜日、日本から戻る私を迎えに空港に来て、長男からのメールで祖父の死を知ったそうです。私が泣く横で「だから、僕も行くって言ったのに!」と怒りながら泣いていました。
末っ子はちょうど一年ぶりの帰国となりました。ずっと会いたかった小学校のお友達に会いに行きたいと言ったので、朝から二人で電車に乗って、以前住んでいた街に帰りました。始業式が終わった小学校へ行き、担任をしていただいた先生方と再会。「お帰り!」と温かく迎えていただき、末っ子も嬉しそうでした。
先生とお話しながら、この子の過ごしてきたこの一年を思いました。一度も泣いたことはなかったけれど、最初のうちは本当に毎日学校へ行くのがつらかったと話したことがありました。幸いお友達には恵まれ、英語が分かりだした頃からは毎日楽しく過ごしていますが、わずか10歳でこの子が経験した試練は、私が想像している以上のものだったに違いありません。前向きに頑張るこの子のおかげで、私もずいぶん救われてきました。
午後からは、同級生だったお友達がたくさん集まってくださり、昔のようにサッカーに野球にケイドロにと力いっぱい遊びました。その間に私も、一年前の今日、出発前の家の掃除を手伝ってくれたママたちと再会し、おしゃべりをしました。親子でみんなから元気をもらい、またアメリカに帰って頑張ろうと思いました。都合をつけて集まってくださった皆さん、ありがとうございました。