再び大阪へ

早朝に羽田空港へ着き、朝9時には長男が宿泊していた大阪のホテルへ末っ子と二人で到着しました。主人は仕事の予定が入っていたため、羽田で一旦別れました。
父が亡くなって一日たっていたので、葬儀の段取りなどは兄がほぼ決めてくれていました。
午後、葬儀会館で対面した父は、きれいにお化粧をされていて、最後に病院で会った父とは別人のようで、ずいぶん若返ったように見えました。私はまだ父の死を実感できずにいました。
夜には、葬儀の時の挨拶文を兄と二人で考えました。この2週間、結婚以来あまり話すことのなかった兄とはたくさんの昔話をしてきました。ずいぶん時間をかけて父との思い出をまとめました。これはその一部分です。
「父は、戦後まもなく単身でアメリカにわたり、研究活動を行いました。10年に及ぶ滞在ののち、日本へ帰国し、大学の研究所に勤務しました。同時期に結婚をし、私たち兄妹が生まれました。家では大好きなクラシック音楽を流しながら、英語の論文や雑誌を読んでいました。その一方、園芸が好きで四季折々の花を愛し、バレエ鑑賞や展覧会などにもよく出かけていました。定年退官後は、財団法人に勤めさせていただき、望み通り生涯現役でおりました。お世話になり、父を支えてくださった皆様に心からお礼を申し上げます。」